2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧
押合菊図二所 成田栄瑞 押合菊図二所 成田栄瑞 写真例にように密集する菊の文様を押合菊と呼んでいる。妙趣ある呼称だ。下の鍔も同様に密集する菊花を意匠としている。菊の香りにめまいがしそう…と言う感じ。菊の花は八重咲を基本とし、筒状花があり、裏菊が…
枝菊図鍔 武州 枝菊図鍔 武州 折り重なるような枝菊。巧みな構成で、これらを立体的写実的に彫り出している。密集する葉も活かされている。背景はもちろん透かし抜いて主題を浮かび上がらせており、重なる様子も平坦ではなく、確かな奥行感がある。菊は様々…
枝菊図鍔 江府住宜秀 枝菊図鍔 江府住宜秀 八重に咲く菊花を、その枝振りまで彫り描き、背後を透かし去ってくっきりと浮かび上がらせている。葉の揺れる様子。花の重なっている様子が、鐔という円形に見事に構成されている。江戸に栄えた鍔工に伊藤派がある…
菊花図鍔 吉岡因幡介 菊花図鍔 吉岡因幡介 とても豪華な意匠構成の鍔。綺麗に並んだ赤銅魚子地は、それだけでも綺麗で、重厚な感があり、さらに金覆輪が施されて画面が綺麗に立っている。ここに散らされた菊花は、やはり様々。これまで見てきたような菊があ…
菊花文散し図鍔 二子山住則亮 菊花文散し図鍔 二子山住則亮作 木瓜形の四方に猪目を透かした造形は古式の太刀鍔を下地としたもの。だが、菊花を密に散らしたこの鍔には、古式の鍔といった風情は微塵も感じられない。江戸時代の洒落た風合いが漂っている。菊…
菊唐草図小柄 菊唐草図小柄 唐草を廻らした中に様々な意匠の菊の花を散し配した作。十六葉の菊のほか、十二葉、八重の花、小花を密に組み合わせた花など。金、色違いの金、銀、赤銅と、色金を組み合わせて朧銀の石目地に浮かび上がるように構成している。江…
菊桐紋図鍔 寿山造 菊桐紋図鍔 寿山造 鉄地高彫金銀素銅象嵌。鍔面に菊を放射状に高彫しているところは先に紹介した作にもあるのだが、この所々に菊と桐を散し配している。桐紋が翼を広げた鳥のような特殊な意匠とされているように菊も、いかにも文様風。ま…
菊桐紋図鍔 奈良 菊桐紋図鍔 奈良派 素銅石目地高彫金赤銅色絵。先に紹介した小柄笄と同様に、家紋としての文様表現だ。真黒な赤銅を活かすために素銅地としている。金だけでなく所々にある沈んだ光沢の黒がいい。手折ったような枝に桐、枝に菊を組み合わせ…
菊桐紋図揃金具 菊桐紋図揃金具 赤銅魚子地高彫金色絵。縁頭などと共に揃金具とされている内の小柄笄。赤銅魚子地を高彫とし、風格のある作としている。明らかに菊紋を意識して製作したもの。菊紋というと、多く見かけるのは十六葉だ。割り切れる数であり、…
菊花小透図鍔 則亮 菊花小透図鍔 尾府住則亮作 江戸時代の尾張鍔工の作。尾張鍔と言うと、戦国時代に製作された鉄地透かし鍔がまず思い浮かぶ。則亮はそれらの末流の工かも知れない。美しい鍔面を生み出している。菊花形に造り込んだ表面に放射状の筋を設け…
菊花唐草図鍔 國友貞栄 菊花唐草図鍔 國友貞栄 これもかなり個性的で、渋さが魅力。鉄地に鉛や錫などの合金を熔かし込んで象嵌するという、砂張の手法であることは以前に説明した。この砂張の部分に現れる虫食いのような小穴が生み出す美観は、理解できる者…
刀 川部儀八郎藤原正秀 刀 川部儀八郎藤原正秀天明四年八月日 水心子正秀三十五歳作の相州伝。古作の再現を目指して鍛え肌が強く立つように微妙に質の異なる鋼を合わせ鍛えたものであろう、高い技術が故に疵気なく鍛着は緻密、しかも全面に付いた地沸を分け…
菊花図鍔 甚吾 菊花図鍔 甚吾 大胆な構成の菊花だ。菊の花弁の隙間を活かしたもので、高彫に銀線を象嵌しているところにも新味がある。単純に花弁を細長く彫り出しているだけでなく、所々に朽ち込み風の処理を加えており、綺麗にまとまるはずのところに変化…
菊花図鍔 甚吾 菊花図鍔 甚吾 先に紹介した作と同じような、正阿弥派の技術を採り入れた肥後鍔の例。肥後金工甚吾の極めが為されている。鍔全面に花開く菊を高彫表現している。菊の花弁が筒状に成長するのが肥後菊。この鍔では花の先端部にその様子を採り入…
菊花図鍔 肥後 菊花図鍔 肥後 正阿弥派の作と極められてはいるも、肥後金工の作である。肥後金工には正阿弥派の得意とした金銀布目象嵌を採り入れた作があり、正阿弥に紛れるものがある。この鍔が良い例。菊花の花開いた様子を全面に構成したこの鍔面は、鉄…
文散し図鍔 応仁 文散し図鍔 応仁 鉄地を菊花形に仕立てた鍔。先に紹介した鉄地地透の鍔や素銅地の菊花鍔と外形構成の意識は全く同じだ。地面の所々に菊水の文が真鍮象嵌されている。散らされている文様は、このような文散しの図柄としては、単純な点象嵌に…
枝菊透図鍔 京正阿弥 枝菊透図鍔 京正阿弥 菊花を意匠しながらも構成に写実味よりも変化を見出した作。この背景には唐草文がある。菊は家紋のように単純化されているが、葉は見るからに菊の葉と捉えられる。説明は不要だ、素敵な美観が漂っている。このよう…
菊花透図鍔 赤坂忠時 菊花透図鍔 赤坂忠時 何て素敵な構成なんだろうかと、またもやつぶやいてしまう。菊花を放射状の線で表し、その所々に菊の葉を配して陰陽変化のある空間を演出している。ストレートに伝わり来る透し模様でありながら、複雑さ故に文様を…
平造脇差 薩州住藤原正商 平造脇差 薩州住藤原正商(三代正房前銘) 刃長一尺二寸二分、反り一分、元幅一寸二厘、棟重ね二分六厘と、この工としては比較的おとなしい出来。この工の特質は、江戸時代最初期にあるようながっちりとした造り込みの相州伝に他なら…
枝菊透図鍔 西垣 枝菊透図鍔 西垣 なんて素敵な構成なんだろう。江戸時代前期の肥後西垣派の作。肥後金工が茶の美意識を備えているとは言われる。鉄地に錆を活かした質素な風合いを主体とする美観があることから、なるほどそうだろうなとは感じる。それだけ…
文繋透図鍔 古赤坂 文繋透図鍔 古赤坂 耳と切羽台を様々な文様で繋いだ構成の図は、京透しや尾張鍔に間々見られるが、この鍔は江戸時代初期の赤坂鍔工が製作したもの。赤坂鍔工は、京都から江戸に移住した鍔工と考えられており、独特の新味のある風情を漂わ…
菊花透図鍔 越前住記内 菊花透図鍔 越前住記内作 越前に栄えた記内派は、鉄地地透の手法で製作する鍔工の中では、図柄構成が様々で頗る面白い存在である。這龍など刀身彫刻で知られているが、鍔もたくさん残して江戸時代末期まで知られている。この鍔は頗る…